1朗報です。婚約者の裏切り発覚

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 私は慌てて侍女のリルに同席を求める。  「待ってくれ。話はふたりきりでしたい」  「では、扉を開いたままでお願いします」  「いや、聞かれたくない話だ。扉は締めてもらう。心配するな。ソルティ嬢君を襲ったりしない」  ここまで言われるとそうするしかない。  「わかりました。ではそうします」  「ああ、すまない」  (ああ、嫌だ。この男とふたりきりになるなんて…もし触られそうになったら大声出しますから)    王子の私室である部屋にはすでにテーブルの上にお茶が用意されていた。  「まあ、かけてくれ」  「はい」  向かい合わせにアルフォンが座る。少しほっとする。  喉が渇いていたので早速用意されたお茶に手を伸ばしソーサーを手にするとお茶を口に運ぶ。  「実は…婚約を解消したい」  ぶっ!思わずお茶を吐き出しそうになった。  それをぐっとこらえお茶を喉の奥にぐびりと流し落とす。そしてやっと声を上げた。  「えっ?」(いいんですか?ほんとに?)  「すまない。君の期待を裏切ることになってしまって…」
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