プロローグ

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きっと優果も好きだったはず。 ライブをする広場から家までの   線路際(せんろぎわ)の細い道をずっとずっと     二人で歩いて      二人で空を見上げて       二人で笑いあう。 そんな当たり前だった日が   ずっと続いていくもんだと思ってた。    それなのにあの日      ライブをすることもなく     優果は突然俺の前から消えた。 携帯も繋がらず    俺が部屋に駆けつけた時には    部屋はもぬけの(から)で    俺の心にも    近づく冬の風が     そのポッカリと空いた穴を吹き抜けた。
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