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プロローグ
生きる意味、なんてことを考え始めるとキリがない。
頭の良い先人たちが考え尽くしても答えを出せないような問なのだ。だから、考えても意味がない。
けれど、愚かな私なりに、死について考えることはある。
できることなら、個人的には、幸せの絶頂期に死にたいと思っている。
少し前、かの有名なモデルが自殺をした。彼女はまだ20歳だった。美しさが絶頂だったそのときに死にたかったらしいとどこかで聞いた。最高に綺麗な状態で、生を終えたかったらしい、と。
彼女の気持ちがすこしだけ、理解できた。けれど、私がそうやって死ぬのはまだまだ先のことだろうと思った。
これ以上のない幸せを感じてから、その瞬間に死にたい。けれど、そんな幸せには手が届きそうもない。
幸せを得るには、努力をしなければならない。けれど、その努力の仕方がわからない。
そもそも、まともに生きることすら、私には難しいのだ。
所謂、三大欲求というものがある。食欲、性欲、そして睡眠欲だ。
これらは、生体にとって必要な栄養と休息を正しく得て、子孫を繁栄させるために必要なもので、こうした生理的欲求があるからこそ、人は生きることができる。
私は、人間、否、生物としての欠陥があるらしい。
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