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2.いつものたまごプリン
「まーた別れたの?」
お昼休み。三限が空きコマだから、食堂のテラス席でゆっくりとご飯を食べる。
友達の愛美に彼氏と別れた事を告げると、呆れた顔をされてしまった。
「だって、結婚してる人と浮気してて、相手の旦那さんから請求された慰謝料を私に払わせようとしたんだもん……」
「うわー……、それはドン引きだわ。別れて当然だけどさぁ……」
「でしょ? さすがに許せなさすぎてさ……」
歴代の浮気の中でも、三本指に入る酷さだと思う。
たまごサンドを口に運びながら、その時の事を思い出していると、愛美が「でもさ」と、ため息混じりに口を開く。
「妃奈、今まで初対面同然の男と付き合って痛い目しか見てないんだから、告られたらすぐ付き合うんじゃなくてちょっとは選びなよ」
……正論だ。どんな人かもいまいち分からずに言われるまま付き合うから、こんな事になるって自分でも思う。
……でも、
「……でも、折角告白してくれたのに断るのもどうなのかなって思っちゃって……。それに、最初は皆優しいし……」
「そりゃあ、向こうは妃奈の事気に入って告ってきてるんだから、最初は優しいでしょ。肝心なのは付き合って時間が経ってからどう変わるか、でしょうが」
その通り過ぎて耳が痛い。
でも、どうしても告白されたら嬉しくて、今度こそ幸せになれるかもって思っちゃう。そんな自分が情けない。
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