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「なーんか妃奈って微妙に自己肯定感低いよね。"私なんて"って、顔が言ってるよ」
「……そんな顔、してるかな」
「してるね。私なんかに告白してきてくれたのに断るのが申し訳ない、って顔してる」
……図星だ。
愛美は私が別れる度にこうやって分析したり忠告したりしてくれるのに、それを次に生かせない。
それでも、見捨てずに友達で居てくれて変わらず仲良くしてくれる愛美には、本当に感謝してる。
「まぁ、どうするのも妃奈の自由なんだけどさ。いつかボロボロになっちゃいそうで、正直心配なわけよ」
「うん、いつも私の事を真剣に考えてくれてありがとう」
「……ったく、可愛いんだから」
本当に嬉しくて思わず笑いながらそう言うと、愛美は口を尖らせながら、私の頭を撫でてくれた。
同い年なのに、愛美は何だかお姉ちゃんみたい。
話しながらたまごサンドとツナサンドを完食して、デザートのプリンを口に運ぶ。
愛美はダイエット中らしく、ササミ入りのサラダと小さなおにぎりをすでに食べ終わっていて、頬杖をつきながらガラス越しに食堂の中を眺めている。
そんな少ないご飯で残りの時間も乗り切れるのかなと思うけど、愛美は度々そんな食事をしているから、大丈夫……なのかな?
すごいなぁ。と思いながら愛美の横顔を眺めていると、愛美の目がキョロと少し動き、「あ」と小さく声をあげる。
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