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ただいまの意味
東京湾より突如、恐竜が現れた。外見は竜脚類恐竜である。
竜脚類恐竜とは…… ブロントサウルスのような長く薄い首と小さな頭を持ち、強靭で重厚な四肢でその超巨体を支え、長大な鞭を思わせる尾を携えた恐竜のことを言う。
体高100m、全長300m。かつて、竜脚類恐竜の中で最大の大きさと言われていたウルトラサウルスを遥かに超えるものである。
地上棲の動物としては史上最大のもの。しかし、顔は竜脚類恐竜とは違いティラノサウルスのような大型獣脚類。
竜脚類恐竜の体を持った大型獣脚類と言う新種の恐竜がこの現代に顕現したのである。
恐竜が海から陸に上がって以降はやりたい放題。歩いているだけで木をなぎ倒し、建物を踏み潰す、進行方向のビルを首振りでなぎ倒す、山の木を食べ尽くし坊主にするなどと横暴の限りを尽くしたのである。
恐竜の通り過ぎた後は災害の後、ぺんぺん草の一本も生えない程の大惨事。
恐竜としては自覚なく歩いているだけで悪意はないのだろうが、人間からすれば極めて迷惑でしかない。
その様子をマスコミはドローンやヘリコプターで撮影していたのだが、恐竜は近づいてくるハエでも払うかのように薙ぎ払ってしまう。
恐竜は北へとノッシノッシと全てを薙ぎ払い、進行していく。
向かう先は東京都心と予想。日本政府は閣僚全てを国会議事堂へと集め会議を開くのであった。
なお、パニックを避けるために恐竜の進行方向の予想が東京都心であることは箝口令が敷かれている。
閣僚会議が開催されるが、恐竜が現れるという前代未聞の事態を前にどう進行すればよいのかがわからない。
官房長官も数時間に一度マスコミに向けて会見を行うが……
「ただいま、調査中です」としか言えずに会議に戻っていくのであった。
それを言う度に恐竜は刻一刻と東京へと迫り来るし、会見に集まるマスコミも逃げ出し始めているのか人数を減らしていく。
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