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無敵マンと恐竜との戦いが始まった。
〈ブライトフィスト!〉
無敵マンは恐竜の頭を右拳で殴打した。拳が恐竜の頭を揺らすと共にレンズフレアのように光り輝く。恐竜は首を激しく揺らしながら、鞭のような尻尾を振り回しビル群を破壊していく。
脳震盪からの痙攣を起こしている。これは好機だと言わんばかりに、無敵マンは恐竜の首を両手で持ち砲丸投げのように振り回し、新宿方面へと投げ捨てた。
投げ捨てられた恐竜は進行方向上にある千代田区のビル群をボーリングのビルを破壊するかのように薙ぎ倒していく。直接、当たらないにしても超大質量が空を裂くことによって発生する衝撃波に巻き込まれ街が一瞬で瓦礫と化していく。
〈逃さん!〉
無敵マンは恐竜を投げ捨てた先まで走って追いかけていった。自分で投げ捨てておきながら「逃さん」と宣うことに閣僚は皆、首を傾げてしまう。
当然、無敵マンが走って踏んだものや、衝撃波に巻き込まれたものは瓦礫と化す。
新宿まで吹き飛ばされた恐竜はヨロヨロとしながら立ち上がった。もう、この時点で新宿は瓦礫の山。日本一の繁華街は見る影もない。
〈シャイニングニー!〉
無敵マンは恐竜の胸に向かって飛び膝蹴りを放った。膝が恐竜の胸に当たると同時に螺旋を描くオーロラが光り輝く。胸骨が折れたのか、恐竜は激しい悲鳴を上げた。
無敵マンは両の拳を力強く握り、光り輝かせる。それはまるで大技を放つ前の準備のようであった。
〈後もう少しでトドメだ! リュミエールガミー!〉
無敵マンが両の拳を連続で繰り出すと、その度に光球が飛び出し恐竜に襲いかかる。
光球が当たる度に恐竜は怯み、悲鳴を上げる。爆煙が霧消し、現れた恐竜はグタリとしており全身傷だらけの満身創痍。
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