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まずは律がお風呂に入っている間に、寝室にあるデスクの引き出しの裏に貼ってある鍵を取った。
最近私が来る時鍵を掛けていて、前に私が寝たと思ったタイミングでそこに貼ってあるのを見た。
念の為見ていたお陰で、容易く鍵を見つけた。
それから律と一緒に布団に入って、律の寝息を聞いてから、そっと起こさないようにベッドを出てリビングに向かう。
出る際もベッドを確認したけど起きているような気配はなかった。
これで、何も無かったらいい。
ポケットに忍ばせていた鍵を取り出して、物置と言われている部屋の鍵穴に鍵を差し込む。
そっと開けると、部屋の隅に机とパソコンが置かれてて、そしてベッド。
それ以外は特に何も無い。
物置にしてるだなんて嘘だった。
物が沢山で散らかってるどころかあまりにシンプルで整頓されすぎている。
だけど、物置でもないとしたら一体何の部屋?
寝室は別にあるのにもう1つ同じような部屋が置かれているのが違和感で、そっと中に入る。
クローゼットを何となく開くと、一人暮らしには少し多すぎる数のタンスが中に入っていただけだった。
そのタンスには何かテープが貼られていて、年数ごとに分けられている。
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