2 真実 

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「親の離婚で名前も変わったし、覚えてないかもと思ったけど、本当に覚えてないなんて、その時は本当に傷ついたなぁ。俺は、高校の時から君が好きで、ずっと見てたのに。」 そう愛おしそうに、私の頬を撫でる。 もう、何年もずっとだったなんて。 怖いと好きが混じって頭の中はぐちゃぐちゃだった。 「私が怖い思いしてたのを、見てたの?」 「怯えている遥香も可愛いよね、声を掛けたらそのまま頼ってきてくれるなんて思わなかったけど。」 怯えていたのをわかって、可愛い? ようやくその言葉を聞いて怒りに変わった。 「ふざけないで!私はずっと…!誰にも相談出来ないでいたのに!」 声を荒らげて、掴まれていた手首を動かそうとするも、男の人の力には勝てない。 「…好きだったのに…。」 そう零れた言葉が律に届いたかは分からない。
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