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「バレたなら、もうこの家から出す気は無い。まだ逃げようなんて考えがある間は。」
そう言って、用意していたのか、手錠をはめられる。
「準備良すぎない?最初からこうするつもりだった?」
「遥香が俺から逃げる気だからだよ」
そう言うと、部屋の隅にあるベッドに押し倒されて、繋がれた右手首にある手錠とベッドのパイプ部分に手錠が付けられる。
そのまま組み敷かれて、上にいる律を睨みつける。
抵抗しても、今はどうにも出来ない。
「嫌い?俺の事」
「…」
はっきりと嫌いと言いたかった。
ずっと、逃げるように過ごしてきたあの生活。
家でも見られてる気で休まらなかったあの恐怖。
この人には分からない。
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