聖夜の事件

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自動ドアのすぐ横にあるゴミ箱にジャケットとウィッグを押し込んで外へ出ると、ちょうど男達がこちらへ向かって来ていた。 「まだ見つからねえのか?」 「ああ。でもこの近くにいるはずだ」 すれ違いながらも男達は私など全く目に入っていないようで、そのままコンビニに入っていった。 ほっと胸を撫で下ろし、歩きながら携帯を取り出して電話をかける。 自分から連絡を、しかも電話をするのは初めてだった。いつもはあちらが報告してくるだけだから。 しばらく鳴っていたコール音が途切れて、電話の向こうから人の気配がした。 「泉?」 冬の夜はかなり寒い。 街灯もない公園で道路を見ながら待っていると、遠くからライトが近づいてくるのが見えた。
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