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「あなたのことなら時雨は来るでしょう?」
「そんなに親しくないよ⋯⋯」
あのクラブに出入りしているのだって、時雨と関わったことでいじめを受けた私に時雨が責任を感じたから。
ただ、それだけ。
修くん達のように、友達とか、仲間とか、そんな関係じゃない。
だから時雨も⋯⋯
「そうね。あなた、彼らのこと嫌いだものね」
無機質な西宮さんの声に、身体が固まった。
「え⋯⋯?」
「あら、違ったかしら?」
首を傾げてそう言う西宮さんの口角がゆっくりと上がる。
「私には、あなたが彼らを拒否しているように見えたけど」
—————嫌だ。今すぐ彼女の前から消えてしまいたい。
やめてよ、それ以上⋯⋯
「彼らに心を許してないのはあなたの方でしょう?」
本当のことを言わないで。
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