偶然 新幹線隣席

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偶然 新幹線隣席

新神戸駅から東京駅までの新幹線乗車時間、二時間四十一分。 『まもなく、新横浜です。横浜線、相鉄新横浜線、東急新横浜線と、市営地下鉄線はお乗り換えです。今日も、新幹線をご利用くださいまして、ありがとうございました。新横浜を出ますと、次は品川に停まります』 新幹線での移動時間も黙々と仕事をする。 フリーランスなのもあり三六協定は気にしない。 会社勤めをしているよりも遥かに長い時間働いている。 フリーランスという不安定な仕事をしてるのもあり、キャパオーバーな仕事量を請け負ってしまう。 「あっ、次の駅だ!!」 ここ最近ほぼ徹夜でノート型パソコンをカタカタさせてたのもあり車酔いをしてしまい、窓際の壁にもたれて気を失っていた。 ノート型パソコンを閉じ、足元に置いたパソコンバックに手を伸ばす。 男性用の高級感のある革靴が目に入り、隣席に人が座っている事に気づく。 「よく眠ってたね」 聴き慣れた癒やしの声音とトーンに惹きつけられるフェロモン。 「なっ、……なんで隣に創真くんがいるの!?」 三年振りに間近で端正過ぎる顔立ちを魅入る。 漆黒の艶のある清潔感のあるさらさらな黒髪に切長の二重の綺麗な瞳。 鼻梁も高く通っていて薄い形のいい唇は色っぽい。 眼鏡をかけた姿はハイスペックエリート感を醸し出している。
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