君が居たから。

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戻って来た相原先生が手に持っていたのは、小さいお茶のペットボトルだった。 「飲める?」 「あ、はい。ありがとうございます」 お茶を受け取ると、相原先生は俺の向かいに座った。 「さて…」 相原先生は俺を真っ直ぐ見つめながら言った。 近くで見つめられると緊張してくる。 さっきまでは大丈夫だったのに。 「呼び方、翔くん…でも良い?」 え、いきなり!? 距離縮めてきた。 でも嫌な感じはしない。 「あ、はい…」 「良かったぁ!あ、私の自己紹介!した方が良いよね?」 「そ、そうですね」 「じゃあ…名前は相原舞です!歳は23で誕生日は9月13日のO型、で好きな食べ物は…うーんと」 「あ、あのっ」 「え、何?」 「好きな食べ物は、どうでも良いというか」 そこまで言いかけて止まってしまった。 相原先生がポカーンとした表情になったからだ。
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