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「発見された時の日向君、布切れが巻かれててコスプレみたいな感じだったって本当？」
ニュースかネットで見たのだろう。
友里がやっとパンケーキにフォークを突き立てながら、無骨に聞いてきた。
「うん、本当。ギリシャ神話に出てくるような衣装を着せられてたの。白い布を巻いて……」
目の前の2人が、顔を見合せながら怪訝な表情をしている。
無理もない。
私だって、日向が見つかったと聞いて警察に駆け付けた時は驚いた。
「ゆっくりでも記憶が戻ればいいね」
心ここにあらずの私に、菜穂がそう言った。
「そうだよ。いつでも相談に乗るから連絡してね！」
友里もすかさずそう続けた。
私は無言で力強く頷いた。
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