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遠ざかる菜穂の車に手を振る。
すかさず短いクラクションの音がした。
持つべきものは友人だと、改めて実感する。
菜穂の車が見えなくなった。
日向が見つかってから、日向と2人きりになるのは初めてだ。
病院ではいつも医師か看護師や刑事がいた。
記憶を無くした日向と2人で暮らす……、やはり不安が過る。
「ここがこれから僕が暮らす家なの?」
日向が口を開いた。
保護されてから、日向が私に質問してきたのは初めてだ。
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