2.かくれんぼ

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だけど、こうしてかくれんぼみたいにして、翼に見つけてもらえるのを待つ俺は、ちょっぴり意地悪なのかもしれない。 でも、仕方ないじゃん? 本当に、しつこいくらい言うけど、俺は、翼に捜してもらうのが好きなんだから。 かくれんぼが得意な俺だけど、翼は絶対、俺が何処に隠れていようと、必ず見つけてくれるから。 「あ!希跡♪」 食堂に隠れている俺を見付けると、翼は俺の名を呼び、嬉しそうに、満面の笑みでタタタッと、こちらに向かって小走りして来る。 そして、翼はふわっと、俺を優しく抱き締めた。 「教室行ったら居ないんだもん。何処居るかと思った」 嬉しそうに、俺をギュッとしてそう言う翼は、本当に、俺が大好きなんだなぁと実感する。 「…翼。部活は?」 俺の言葉に翼は、 「顧問が居なくてさ、なんか自由になったから、抜けて来た」 と言って、へへっと笑った。
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