4.誕生日と誓い

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「優も食べるよ?」 優ちゃんはそう言って、ブドウを口に入れた。 「…え?」 思わず俺は、翼の母さんを見る。 「あぁ、希跡君知らなかったのか。私達みんな、ブドウ、皮ごと食べちゃうのよね〜。お父さんもね」 と言って、翼の母さんは笑う。 どうやら翼の家族はみんな、ブドウは皮ごと食べるらしい。 小さい頃からずっと一緒に居るけど、それは初めて知ったかもしれない。 そもそも、ブドウなんて食べる機会ないからかも。 「そういや翼。翼の父さんって、今日も仕事なんでしょ?やっぱ医者って、大変そうだよね」 「ね、大変だよね。本当は今日、夕方には終われるみたいだったらしいんだけど、なんか、緊急なオペが入ったとかでさ」 翼は、フルーツタルトを頬張りながら、そう言った。
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