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『やんちゃで口下手、真っ直ぐで考え込みがちな主人公安川流生は大学に入り念願の一人暮らしを始める』
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買ったばかりの黒の中古自転車にまたがり寝そべるような恰好でこぎ始める。軽快なリズムでペダルを漕ぎ、軽快な街を進む。一軒家やアパートが連立する隙間にコンビニや定食屋、飲み屋や銭湯をぽつぽつと見かける。大学が近くにあるため、どこも学生が多かった。
若者の多い学生街。居酒屋や商業施設の集まった中心地は平日の夕方でも活気に満ち、少し行くとゆったりとした時間が流れる緑や水辺が広がっている。そんな最高の環境での数年間の生活が待っていた。
大学と言ったらサークルに入ってのアクティブでカラフルなキャンパスライフ。なんのサークルに入ろうか。バイトは何にしよう。珈琲を飲みながらゆったりするのが好きだからカフェあたりにしようか。そしたら別の大学の可愛い彼女と出会えるかもしれない。まあ、この見てくれじゃ雇ってもらえないだろうが。
二十四時間オフの無い街で無限の自由と無数の選択肢が俺の前に転がっていた。
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