我ら地球上で最強の生物

3/4
前へ
/4ページ
次へ
 どうにか出前を手にして戻ってくると、燈汰はペットボトルの水と烏龍茶を持って俺を待ち受けていた。 「海くんお水にする? それとも烏龍茶?」 「燈汰」 「え?」 「ごめん、間違えた。水」  危なかった。完全に脳が新婚さんのお出迎えパターンと認識するバグを起こしていた。  高速リカバリーによって事なきを得たと安心して服を脱いでいると、燈汰がクスクスと笑い出す。  小首を傾げて疑問を抱いている旨を表明すると、「これからご飯食べるのに、服脱ぐ海くんがやっぱりおかしくて」と応えた。  確かに我々がご飯を食べている瞬間は服を着ていることが多いが、ご飯を食べるという工程の最中、服を着ていないと支障が出る状況というのは基本的にはないはずだ。食べ終わった後スムーズにセックスに戻るには服を着ていない方が良い。着衣という選択肢もあるが、前をくつろげた状態でいるのならば中途半端に服を着ていても格好がよろしくない気がする。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加