24人が本棚に入れています
本棚に追加
僕達は通天閣を観光して、ビリケンと一緒に通行人に頼んで写真を撮って貰った。
「カトケンさんとビリケン君よく似てるね!
ビリケン凄く可愛い!
でも、カトケンの方がもちろんイケメンだよ。」
僕はビリケンと比べられた。
確かに名前は似てるけど……
ちょっとショックだった。
だって学生時代、何回もビリケンって呼ばれていた。
僕にとっては暗い過去だ……
でも、僕はアケビさんには言わなかった。
どうも僕達は何でも気安く話せるようにはなったが、お互いの気遣いを忘れ出してきてるかも知れない。
アケビさんだって公道の山道をバイクで攻めたいはずだ。
でも、僕は制止した。
もっとアケビさんを自由にしてあげたい。
何か良い手は無いだろうか……
僕達は兵庫県のオートキャンプ場に向かってテント泊をする事にした。
僕はバイクに乗りながら、いろいろな事を考えた。
アケビさんが自由に出来る事……
あっ、それはバイクをぶっ飛ばせる場所に行けば良いんだ!
サーキット場だ。
オートキャンプ場に着き受付に向かった。
「お2人さんですか?」
優しいおじさんが出迎えてくれた。
「まだ、バンガローも空いてるよ。」
アケビさんは僕と目を合わせ、受付のおじさんに言った。
「テントを持って来てるんで空いてる場所でテントを張らして下さい。」
もちろん、僕としてもそっちの方が良い。
「はい!
構いませんよ。
奥には天然の露天風呂が有るんで二人ゆっくりと入って下さい。
中から鍵も掛けれますので、ご自由な時間にどうぞ!」
僕達は顔を赤くして頷いた。
アケビさんと一緒に入れる露天風呂!
しかも小さいテントで二人っきり!
「カトケンさん、私、ちょっとトイレ!」
僕はおじさんに尋ねた。
「素人が参加出来るサーキット場って有りますか」
「バイクじゃないけど、サーキット場が山口県に有ったような……」
最初のコメントを投稿しよう!