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おじさんが教えてくれたサーキット場は、誰でも参加出来るサーキット場みたいだ。
アケビさんはトイレから疲れた顔で帰って来た。
「アケビさん、山口県の方にレーシングサーキットが有るみたいですよ。」
「バイクのサーキット場は無いんですか?」
「バイクは無いみたいです。」
アケビさんはバイクサーキットじゃ無かったのでちょっと不満そうな顔をしていたが、そこは走り屋アケビさん。
「でも、サーキット場でレーシングカートがぶっ飛ばせるんですか?」
「大丈夫!大丈夫!」
僕達2人はテーブルに座り、スマホでサーキット場を検索した。
「やっぱり、バイクはないのかぁ……
でも、レーシングカートでぶっ飛ばせるね!カトケンさん。」
アケビさんは急に疲れた顔が一変しキラキラする笑顔に変身した。
「カトケンさんが調べてくれたの?」
「いえっ……
教えてくれたのは受付のおじさんです。」
アケビさんはおじさんに深く礼をした。
アケビさんは、テンションが上がった。
「カトケンさん、急いでテントを作って露天風呂に行きましょう!
明日のサーキット場、楽しみだなぁ……」
僕は今から入る露天風呂の方が楽しみだったが……
でも、何よりアケビさんの弾ける笑顔を見れるだけで僕は幸せです。
2人で入る露天風呂。
皆さんには内緒でしたが、二人で入るお風呂は初めてじゃないです。
「カトケンさん凄い眺めですよ。」
「アケビさん、すっぽんぽんで大の字で立ったら誰かに見られますって!」
「こんな山奥、タヌキやクマしかいないですよ。」
「クマ……
クマが現れたら、テントごと食べられしまいますよ…
アケビさん」
ザラ、ザラ、ザラ……
「アケビさん、今の音は……
もしかしてクマ……?」
「温泉の温度はいかがですか?」
「ぎゃっ!
おっさん……」
アケビさんは大の字でぶっ倒れた……
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