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キャンプ場の受付のおじさんが草むらから突然現れた……
あのオッサン……
「カ、カトケンさん、く、口が悪いです……」
その晩は、クマよりオッサンの事が気になったが欲望には敵わない。
「ア、アケビさん、お願いします……」
「駄目!
明日のサーキットのために沢山、睡眠取らなくちゃ!」
僕はモヤモヤのため、一睡も出来なかった。
テントの外から又しても怪しい足音が……
「まだ、起きてるの?」
「ぎゃっ!
オッサンいい加減にして下さい。」
あのオッサン、ただの世話焼きで良い人なのか、ただの覗き魔エロオヤジか分からないまま、僕達は朝早くキャンプ場を後にした。
「アケビさん、あのエロオヤジ絶対ヤバいですよ。
アケビさんの大の字の裸体も見られたかも…」
「でも、絶対良い人です。
レーシングサーキット教えてくれた恩人でしょ。
それより、早く山口県に向かわないと!」
アケビさんは夢中になったら、そんな事はどうでも良いんだろう。
余りにも開けぴろげ過ぎる。
僕は心配だ……
僕達のバイクは国道をゆっくりと山口県を目指した。
「アケビさん、広島です。
お好み焼きでも食べませんか?」
「駄目です!
今は1分、1秒が大事です。」
この人、食よりサーキットなのか?
「アケビさん着きました!」
そこのレーシングサーキットは、レーシングカート貸し出しでコースを自由に走れる。
僕は怖いので、アケビさんの走りをひたすら見ていた。
アケビさんは、他の人を寄せ付けない強気の走りだった。
だんだん、周りから沢山の人がアケビさんの走りに注目しだした。
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