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「You達、沢山集まってどうかしたの?」
僕達の中に小洒落たおじさんが現れた。
常連そうな人が小洒落たおじさんに話しかけた。
「オーナー凄い子が現れましたよ。」
レーシングサーキットオーナー狩谷慎之介(48歳)
「おっと!
凄いじゃないか?
コーナーを全く恐れてない!
それに流れるような走り……」
アケビさんは満足気にコースを走り終えた所で、小洒落たおじさんが近づいて来た。
ヤバい!アケビさんがナンパされる。
僕は慌ててアケビさんの所に走って行った。
「Youはレース経験あるの?」
アケビさんは何が何だか分からない。
僕もおじさんの顔を覗き込んだ。
「Meは、ここのオーナーでレーシングチームのメンバーなんだ!
Youの走りは素晴らしい!
Meのレーシングチームに入らないかい?
「私はレーシングカート初めてで……」
「えっ、初めて?」
「私、バイクの方が……」
「Oh, my God!
Meはバイクのレーシングチームもやってるよ!
ちょっと、閉園したらYouのバイクでこのコースを走ってみてよ!」
何だ……
この展開は⁇
早く実家に帰らないと、父と母が首を長くして待ってると言うに……
しかし、アケビさんは、もう鼻息が荒くなってそれどころじゃない。
「い、良いんですか?私のバイクでこのコースを走って……」
「その代わり、Yo uの走りを拝見しても構わないかい?」
「は、はい。」
閉園まで後、4時間も有るよ〜
「カトケンさん、お腹空いた。
何か食べよう!」
僕にはこの展開が全く意味が分からなかった。
もちろん、アケビさんもだ。
でも、アケビさんは、ただただコースをバイクで走れるだけでウキウキだ。
ちゃんと分かってるんだろうか……
閉園してバイクでコースを走ったら何時になるかを……
実家に着くのが遅れちゃうよ……
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