ミッション3 嫁にください。

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 閉園が19時だから、アケビさんの事だから最低でも1時間は乗り続けるだろう……  ここから、九州の小倉まで制限速度守って走っても約3時間……  わっ……実家に着くのが23時だよ〜  僕は慌てて実家に電話を入れた…… 『母さん、僕達は家に着くのが夜中になるから気にしないで寝てて!』    僕達はサーキット場の食堂で食事をした。  そう言えば、朝から何も食べてない。  アケビさんはレーシングカートが楽しみで食事どころじゃなかったみたいだ。  だから僕もアケビさんに言いづらかった……  僕もアケビさんも、頼んだカツカレーを勢いよくかぶりついた。 「アケビさん、ちょっと良いですか?  早く帰らないと僕の両親が待ってます。  取り敢えず、夜中になるって電話を入れたんだけど……」 「あっ、そうだった……  早く行かないと……  どうしょう……  バイクコースも攻めたいし……」  向こうから、オーナーがやって来た。 「Youイケメンだね!  君達、カップルかい?」  僕は昨日のキャンプ場のエロオヤジやら変な人ばかりに遭遇している。  アケビさんは迷っていた…… 「すみません。 やっぱり、時間がないので辞めます。」 「Youどう言う事?  遅くなったらサーキット場の事務所で寝てもOKだよ。」 「カトケンさん、ここは甘えて明日にカトケンさんの実家に行かない?  今から出ても夕方になるから……  ねっ、お願い!  カトケン様」  えっ……カトケン様⁇  でも、あの外人気取りのオッサンも怪しい……  僕はアケビさんの耳元で囁いた。 「このオッサンもエロオヤジかもしれませんよ。」
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