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「お世話になりました!」
「本当にいいの?ビッグチャンスだったのに、気が変わったら、M eに連絡ちょうだいよ。
あっ、そう言えば、イケメンの彼は⁇⁇」
「僕は全く芸能界なんて興味ないです。
お世話になりました。」
早く帰らないと僕の両親は待っている。
父親は昨日から仕事を休んで、僕達を待ってたそうだ。
母は沢山のご馳走を用意してたのに昨日、帰る事が出来なかった。
悪い印象を与えてないだろうか……
僕の両親はバイクで帰るって言った時から良い顔はしてなかった。
どちらかと言えば、鎖国的考えで他所からの侵入を拒む家庭だ……
自分の親だけど、ものすごく心配だ…
ちゃんとアケビさんを受け入れてくれるだろうか……
僕はバイクを運転していて気が気ではなかった。
「カトケンさん!関門海峡が見えて来たよ!でもトンネルで行くよ!」
「は、はい。」
久しぶりの実家が近づいて来ている。
僕の方がドキドキしてるのに、ヘルメットから見えるアケビさんの顔は至って平常な落ち着きようだ。
「九州上陸!」
アケビさん、どんだけ旅行気分なの……
「ここが僕の家です。
アケビさん、ちょっと待って下さい。」
僕は取り敢えず、親の反応を確認したかった。
「ただいま!」
「お帰り。疲れただろ!
お前一人じゃないんだろう?
呼んでこいよ。」
父はぶっきらぼうに言った。
やはり、予想していた通り、ちょっと不機嫌そうな顔だ。
母も台所から現れ、両親は何故か緊張した顔で玄関に突っ立ていた。
「健二、おかえり……
そちらのお嬢さんが健二の彼女?」
「すみません!
遅くなりまして!
私、村野明美って言います。
私、カトケンさんから仲良くさせて貰ってます。
さすがに九州は遠いいですね!」
「カトケンさん⁇⁇」
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