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「私、九州初めてで関門トンネルをバイクで渡る時、ワクワクしちゃいました。
九州初上陸!なんちゃって!
あらっ……
お母さん、カトケンさんにそっくり!」
「……。」
確かに僕と母は皆んなからそっくりとは言われるが、アケビさん、この場でそれは……
アケビさんは、とびっきりの笑顔で両親に挨拶したが、全く緊張してないと言うか、余りにも弾け過ぎだろ……
僕の両親は唖然とアケビさんを見ていた……
僕の両親もアケビさんの天然についていけるか不安になった。
「どうぞ、上がって下さい。」
僕が上がった時、アケビさんは僕の靴を綺麗に揃えてくれた。
そう言えば、いつも僕の靴は、いつも真っ直ぐになっている。
今まで僕は気付かなかった……
リビングのテーブルには沢山の料理が並んでいた。
沢山の料理が有るのに、まだ母さんは料理を作ろうとしてる。
「あなた達、疲れたでしょ!
ゆっくりしてて!」
「すみません、お母さん。
じゃ、少しだけ!」
アケビさんはリビングで疲れたのか、ソファで大の字になって寝てしまった。
あっ、アケビさん、この場で寝るの……
絶対、これはヤバいぞ、自由過ぎる……
そして5分が経過した。
そしてアケビさんは目を覚まし、母親の隣に行った。
「お母さん、何か手伝わせて下さい。」
「えっ、お母さん⁇
あっ……気を使わないで、ゆっくりしてて!」
「私、料理ヘタクソなんですか、作るのは好きなんです。」
「じゃ、キャベツの千切りお願いして良い。」
「はい。」
アケビさんはいつもの手際の良さでキャベツの千切りは軽やかに宙を舞った。
「凄い……
早い!綺麗!神技!」
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