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あいあい傘はやめて、僕は折れた枝で今日の年月日を書いた。
「アケビさーん真ん中に入ってください」
「えっ…
どうするの?」
「今日の記念を残したいんだ。」
「何か修学旅行の記念撮影みたいだね!
スマホ、どっかに固定して2人が入るようにしょうよ。」
僕は周りを見渡し、流木を発見した。
「アケビさん、最高の台を見つけました!」
「す、凄い……
でも、抱えるの重たくないですか?
私も手伝います。」
「い、いえ!
こんなのへっちゃらです。」
僕は必死に流木を担いだ。
「ここでいいですか?」
「はーい。」
僕とアケビさんの2人だけの写真、第1号だ!
その後、流木を元の場所に返すのは、かなり大変だった。
アケビさんは砂浜に落ちてる貝殻を集め出した。
「アケビさん、綺麗な貝殻ですね!」
「この綺麗な貝殻、カトケンさんにプレゼント。」
「僕はこの貝殻を一生の宝物にするよ。」
「えっ……
あっ、カトケンさんの携帯番号教えて!
登録するね!」
「ぼ、僕の番号ですか?
ち、ちょっと待ってください。
言いますよ。
090×××××・・・」
僕の携帯に初めて女性の名前が……
アケビさんと行った海。
僕にとって人生最高の1日になった。
僕の部屋のテーブルの真ん中にはアケビさんが拾った貝殻。
百均で立派なケースが有ったので砂浜の砂の上に、綺麗な貝殻を置いた。
そして僕のスマホにはアケビさんの携帯番号が入っている。
翌日、僕は写真屋に行って2人の記念写真をA4サイズで現像しに行った。
「スマホの写真をA4サイズで2枚お願いします。」
僕はアケビさんにも写真を捧げるつもりだった。
しかし、まだ僕達は付き合ってないんだ……
それなのに、写真をあげるのは不自然ではないか……
初めてアケビさんに電話をしてみようかな……
でも、電話をかけるのも勇気がいるぞ……
僕は途方にくれた……
僕は人生最大の決心をした。
明日、僕は正々堂々とアケビさんに告白をする!
アケビさん、待ってて下さい。
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