1.帰ってきた夢と才能、再び動き出す。

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1.帰ってきた夢と才能、再び動き出す。

「ただいま」  そう言って帰ってきたのは、昔捨てた自分自身だった。  彼女は、わたしが彼女を捨てた高3の見た目のまま成長が止まっていた。  でも、中身の方は―――― 「見て見て。わたしスゴくね?」  彼女が見せてくるキャンバスを見て、息を飲む。 「うっわ、エグ」  我ながら(?)とんでもなく成長していて驚いた。  彼女――おそらくわたしがかつて捨てた絵描きの夢と才能――は、あれからもどこかで1人で、その才能を(みが)いていたのだ。
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