俺の女になれ

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「?! な、なんでしょう?!」 湯気が籠っているとはいえ、全裸の男と正面で向かい合ってしまっている。私は一歩後ずさりをした。 「そんな格好では濡れてしまう。もっと裾をたくしあげろ。頭悪いのか」 「さようですね…」 確かに裾が床に付きそうで気になっていた。 だけども、最後の一言は余計ではないか。 再びシュンとして裾を上げた。 あまり上げすぎると腰巻き※が見えてしまうので、加減が難しかった。 「お前、色白だな」 膝下から見える足元に視線を移して、進坊っちゃんが再び触れようとする。 「ぼ、坊っちゃんほどではありませんよ」 遮るように背中に布を当てると、ムスッとした進坊っちゃんの声が風呂場に低くこだました。 「坊っちゃんて呼ぶな」 ※昔の和装時の下着
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