三ノ章

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渋々膝の上に座ると風雅はご機嫌だ 『鵺のアヤカシには以前、襲われたことあるのかい?』 「今まで2回ある。1回目は小さい頃にね…それから暫くは他のアヤカシが来たけど鵺は来なかったわ。でも2回目の時に私かわ中学生…えっと美晴くらいの年齢ね。その時にしつこいくて…楓も双子だから襲われてさ…恐怖心から体調崩したり体が弱くなったりしたのよね」 『鵺は執着心が強いアヤカシだと聞いたことあるかな』 「アンタが助けに来てくれた時にさ、昔と同じだなって思いだしちゃった」 『昔?』 「小さい頃に鵺に襲われたって話したでしょ?怖くて逃げて追い詰められた時に白虎様が助けてくれて鵺をやっつける姿が格好良かった。だから初恋なの…見守ってくれてるんだって思ったら頑張れたし」 『ごめん…覚えてないや。紅葉と会ってたんだね』 「助けてくれた後に"もう大丈夫だよ”っておでこにキスしてくれてさ…えっと……うぅ〜…」 『?』 「頑張れたのは"いつか君をお嫁さんにするから待ってて”って言われたからってのもあるし、生贄になったのも白虎様のお嫁さんになるためなのよね」 話してて恥ずかしくなる。 まるで「風雅の嫁にしろ」と言ってるみたいだ。 きょとんとする 『オレに夢中の面白くて生意気な女、放って置けないな』 「面白いと生意気って何よ!!」 『オレ、紅葉に本気になったし番にするよ』 「は?アンタ本当に軽いわね」 『本気だよ』 紅葉を逃げられないように抱き、激しく深いキスをする 「んんぅ!…んっ…っつ!」 『神の決定は絶対だからね☆』 (風雅は掴みどころがないから本気か冗談かわからない…)
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