ニノ章

10/24
前へ
/143ページ
次へ
「あの…紅葉は風雅様の神子ですから風雅様のご意思次第かと思いますが、楓と美晴は島から出すのは…」 小太郎が風雅に恐る恐る問うが風雅はニコニコしていた。そう言われるだろうなと思っていたのだろう。 『神が決めた掟はオレでも破れない。だから天界に行ったんだよ』 「まさか…」 『1度だけなら許可貰って来ちゃった☆』 「え…島の外に出られるの?」 美晴は俯いた顔をあげた。 『うんっ!ただし絶対守ってもらう条件付きだけどね』 「い…行きたい!1度だけでいい!条件も守ります!連れて行ってください!!」 美晴は嬉し涙をながした 「私も…行きたいです」 楓も嬉しそうに言った 「アンタよくお許し貰ったわね」 『女の子を口説くノリで神も口説いただけだよ』 「風雅様がお決めになったのでしたら我々は口を挟めませんな。娘たちをお願い致します」 紋十郎は掟もだが、未成年の娘を街に行かせるのは反対したかったのだが、相手が相手なので諦めた。そして風雅の次の言葉で青ざめた 『お泊りで行っちゃお☆』 「お泊りだー!!やったー!!」 「街に泊まるなんて考えたことなかった…」 「どちらに泊まるのですか?」 『ん?その辺?』 「い、いけません。お宿をお取りしなければ…」 小太郎が慌ててる 『じゃ、小太郎も来る?…ってか一家全員来てもいいよ』 白神家は大混乱した。
/143ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加