三ノ章

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翌朝 「39度…風邪ね」 直美が体温計を見ながら呟く。 「う〜………」 不機嫌に唸る紅葉 そんな紅葉をみて楓はビックリしていた 「紅葉…大丈夫?何か悩みあるのね?」 「…ない」 双子ゆえにお互いのことはわかる 「風雅様のことかな?」 「!」 「あんたが熱出る時って知恵熱だもんね」 「……」 「私、学校だから帰って来てからだったら、話したかったら聞くね」 「うん」 風雅は紅葉が熱を出したと知り、驚いたが昨晩のことがあり行きにくかった。 白神家は一緒に食事をするので風雅も面白がって参加するのだが慌ただしく朝食を食べる紅葉がいなくて寂しさを感じた。 「紅葉は知恵熱ですから心配しないでください」 『知恵熱ってなんだい?』 「紅葉の場合はポジティブで悩みなんてなさそうじゃないですか?そんな紅葉が悩んだり普段使わない頭や慣れない事をするとパンクしちゃうんです」 『……』 楓はやっぱり風雅が関係しているんだろうなと察しながら話を続けた。 「紅葉はアヤカシに嫌な思いをした時に何回か知恵熱だしたり…あれでも小さい頃は体が弱かったんですよ。でも毎日白虎神社でお祈りしたり白虎様のお嫁さんにしてくれるって言ってたっていうようになってからは元気になったんです」 『…そっか』 「今日はどうされるのですか?」 『美晴を神社に送ってからガッコウに遊びに行こうかな』 「紅葉はいいんですか?」 『うん…オレに会いたくないだろうからね』
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