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四ノ章
回復した紅葉は夕食を食べることにした。
荷物持ちに風雅を従えて。
夕食の席に着くと「お見舞いだって風雅が買ってきたからおっそわけするわ」と雑に紙袋から取り出した。
中には果物から焼菓子やケーキにお菓子やジュースなど紅葉が好きそうなものばっかだが、紅葉1人で食べようと思えば出来るが家族と分け合いたかった。
「紅葉姉の愛されてるねぇ〜」
『うん。愛してるからね〜』
「悩みは解決したのですか?」
『うん。紅葉らしい答えを貰ったよ〜色々ありがとね楓』
お見舞いの品はこの間のお泊りの時のものが残っているので島の会議やマダムのお茶会に出すことにした。
今朝具合いが悪かったのが嘘のように夕食とデザートのモンブランとスイートポテトとシュークリームを完食した紅葉。
「秋は食欲の秋!食べ物が一番美味しい季節よね〜」『冬になっても同じこというでしょ?』
「言ってますね」
楓はすかさずツッコむ
「風雅様、お願いしたいことがございます」
紋十郎は紅葉たちと違い、風雅には敬意を払っているので言葉に気をつけながら緊張しながら話しをしている。
『なんだい?』
「毎年、10月末に島中でハロウィンイベントをしておりまして、街まで子供たちに配るお菓子を買って来ていただけないでしょうか?」
『はろいん?』
「ハロウィンってのは外国のイベントでね、子供達がお化けの仮装してトリックオアトリート…お菓子をくれないとイタズラするぞってお菓子を貰うイベントなのよ」
紅葉が解説する
『へ〜西ノ島も面白いことするんだね。知らなかった』
年1回や数回しか見回りにこないので島の全ては知らなかった。
「娯楽の少ないですから、子供たちが楽しんでくれるような催しがいくつかございます。大人たちは手作りのお菓子を準備したり物資にハロウィン用のお菓子を頼むのですが島から出られないので何があるのかわからなくて…」
小太郎が申し訳なさそうにいう
『了解〜オレも参加していいかな?』
「もちろんですとも!」
近いうちに視察がてら買い物に行くことにした、風雅。もちろん紅葉を連れて。
食後、席を立とうし紅葉を追いかけようとした風雅に楓が呼びとめた。
「ハロウィンイベントは子供たちだけではなく大人も仮装するんですよ」
『ん? それがどうしたんだい?』
「子供たちは安全を重視して昼からハロウィンイベントをするのですが、夜は大人たちがパーティー…宴会をやるんです。…つまり大人たちにとってはハロウィンは恋のイベントです」
恋バナが好きな楓は少し興奮気味に話す。
風雅も「恋のイベント」と聞き興味を示した。
「仮装するといつもと違う姿じゃなくなるからこそ、普段言えないことや気持ちが盛りがって人間同士や人間とアヤカシ同士の恋が実ることもあるんです!紅葉も風雅様に……きゃあっ恥ずかしい〜!」
楓は何か想像したらしく1人で興奮しはじめた。
『なるほど〜ハロウィンだっけ?楽しみになって来ちゃった☆』
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