四ノ章

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✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱ 風雅は学校には遊びに行かず、白虎神社の中で白虎(神獣・小)はお昼寝をして過ごしていた。 美晴は猫じゃらしで猫たちと遊んでいた。 今日は暇らしい。 「あの風雅様は来ていますか?」 「参拝じゃなくて白虎様に会いたくてきました!」 最近、若い女性たちが風雅の神子にあわよくば番とやってくる。 若い女性だけではなく「島の神様である白虎様を一目みたい」とやってくる年配者、土日祝日は「白虎様を抱っこしたい」と小さい子供から小中学生までやってくる。 「人気者ですね」 司が困ったように言った。断わり追い返すのも大変なのだ。 風雅としては女の子は好きだが紅葉以外はどうでもいい。紅葉が大切にしてる家族は別だが。 モテすぎて日向ぼっこしながらお昼寝ができないでいた。 『司は結婚してるんだっけ?どうやって恋愛したの?』 恋愛が苦手だと自負している風雅は司の恋愛事情を聞き参考にしたかった。 「俺…私の相手は幼馴染でしたから小さい時から一緒に遊んで中学の時に逆バレンタインで告白して20になって結婚しただけですよ」 『逆ばれんたいん?』 「2月に女の子が好きな人にチョコやら贈る日なんです。近年は感謝してる人や友人同士とかに渡すみたいですね。私は逆にチョコ渡して告白したんですよ」 『へぇ〜紅葉はオレにくれるかな?チョコ食べられないけど』 「紅葉は自分用だけですよ」 司の言葉に食い意地のはってる紅葉ならありえそうだと風雅は笑った。 「私より小太郎兄貴でも観察なさったらどうですか?」 『小太郎?』 窓を少し開けると小太郎が掃き掃除をしているようだが女性と話しをしていた。 『誰だい?』 「彼女は静香さんっていって数年前から毎週、神社に参拝に来てて兄貴とイイ感じの仲なんです」 静香という女性は髪を纏め着物を着ていて小太郎より少し年下に見えた。 司によると家業の小料理屋を手伝ってるんだとか。 『小太郎も恋してるんだね〜。でもなんで観察するの?』 「たぶん兄貴と静香さんは両思いなんですけど恋人にすらなってないんです」 司から見たら焦れったようだ。
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