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感情の濃淡(1分で読める小説)
彼女は恋をしている。
彼女の愛は純粋で、真心を持って相手に尽くす。
尽される方は重みに感じるのか、
彼女にはそっけない。
彼女を見てると、不憫に思えてくる。
僕は彼女の為に、一肌脱ごうと決意した。
そして、発明したのが、感情の濃度を計る機械である。
その名は「想い計り」
使い方は簡単で
レイザー光線を、想い人に当てると、
その人に対する「想いの濃度」が測定されるのだ。
彼女が想い人を測定する事で
失恋するかも知れない
だけど、現実を知らなければ、
彼女は永遠の片想いになる。
振られる事で、新たな恋が目覚めるかも知れない。
僕は意を決して彼女に、
僕の発明した「想い計り」をプレゼントした。
彼女は嬉しく反応しているが、
「想い計り」を容易に使う事が出来ないみたいだ。
やはり、振られる事を気にしているのか!
だけど、使わずにいたら彼の想いの量が解らない。
勇気を出して、彼女はレイザーを彼に当てた。
結果は、彼が彼女を想う気持ちは、彼女の10%だった。
失恋に涙を流す彼女。
僕は彼女の涙をハンカチでそっと拭き
「可哀想に・・」
と、彼女の瞳に言葉を投げかける
僕は「想い計り」
を、彼女の体にレイザー光線を当てる。
測量の結果は➖30%。
この様な数字は存在しないはずであるが、
事実は事実、真摯に受け止めよう。
僕は物凄く嫌われていた。
僕の目からも涙。
大粒の涙😢
だが、彼女は僕の目の涙を拭いてもくれない。
僕は後日、悲しい事に
彼女からセクハラで訴えられた。
涙を拭いてあげたのに!
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