2人が本棚に入れています
本棚に追加
夜の帳(トバリ)が降りて、夏祭りの明かりが、町に1つずつ灯る
当(アタル)の意見を一応参考にして、俺はとりあえず外に出た
夏祭りの会場は、ちょうど真夏のおばあちゃん家の方向だ
「はあ~。真夏にも、女の余裕ってあんのかな…」
あって欲しいと思いつつ、あったらあったらで、それも嫌だなと、自問自答しながら歩き続けた
考え込みながら歩いたせいか、すぐに到着
俺は近くをウロウロし始めた
10分経っても、出て来る気配がない
「真夏。やっぱり怒ってんのかな。」
いや 絶対に来る
真夏は来る
そう自分に言い聞かせて、また20分待った
「来ないなら、来ないって言えよ。」
そんな無理な注文を出して、俺は元来た道を戻ろうとした
最初のコメントを投稿しよう!