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夏祭りの会場に行くと、どこから湧いて来たのか、人がたくさんいた
俺は同級生に会わないように、キョロキョロしながら、歩いている
「誰か探しているの?」
「ううん。」
「じゃあどうして、他の場所ばっかり見るの?」
「ん?」
ふいに真夏の手が、俺の手に繋がれる
「せっかく一緒に来たんだから、こっち見てよ。」
「う、うん…」
おそるおそる見ると、ああ…やっぱりと思ってしまう
周りを歩く女の子、どの子よりも
真夏の方が、断然カワイイ
「あっ!金魚すくい!やろう、星ちゃん!」
「わっ!」
繋がれた手が、真夏に引っ張られる
「真夏、待って!」
困ったように言ったけれど、内心、全然困ってなかった
真夏に振り回される自分
何気に 嫌いじゃないから
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