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「はい、星ちゃん。」
「俺も!?」
「そう!二人でするんだよ~」
面倒くさそうに座る俺の横で、金魚すくいに熱中する真夏
こんなに上手かったっけ?
って言うくらいに、次から次へと、金魚をすくっていく
「あっ…」
6匹目をすくおうとして、ポイが破れた
真夏は半分口を尖らせている
「おじさん、もう一つ。」
俺は財布から100円を出した
「いいよ、星ちゃん。」
「やりたいんだろ?すくいたいだけ、すくえばいいよ。」
おじさんから貰ったポイを真夏に渡すと、嬉しそうに笑った
その時、小さい頃の真夏を思い出した
バドミントンの羽根を、よくお互いの家の間にある坂に落としてた真夏
俺が柵を越えて取りに行き、『続きをしよう。』と羽を渡すと
今みたいに、嬉しそうに笑っていた
そんな真夏が 俺は好きだったんだ
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