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その坂は俺の家の門を入り、庭を通って柵を越えた場所にあった
俺はなんなく乗り越えた後、真夏に手を差しだす
「意外と優しいじゃん。」
「そりゃあ、彼女には優しくするでしょ。」
俺の口から出た《彼女》という言葉に、真夏はご機嫌だ
「わああ!懐かしい~!!」
真夏は空気をたくさん吸うように、背伸びをした
「ここでよく、星の観察したよね。」
「うん。」
俺と真夏は、並んで芝生の上に腰を降ろした
「はは…なんか変なの。まさか高校の制服着て、星ちゃんとここにいるなんて、思いもしなかった。」
「それは、俺のセリフだっつうの。」
本当に不思議な感覚だった
また真夏と、こうしてこの場所にいるなんて
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