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⋯⋯誰?
クルクルに巻かれた髪にばっちり施されたメイク。制服のスカートは超ミニ丈のその人はまさしくギャルで。
いつも完璧に着飾っているクラスメイトの彼女達ですら霞んでしまう派手っぷりだった。
「げっ、サチ」
朔也さんの知り合いみたいだ。
でもそれにしてはその顔はとても気まずそうで、そんな反応を見た彼女は怒りが増したらしく顔を赤くする。
「朝から私のこと避けてるでしょ!?連絡しても返さないし昨日のこと説明してよねー!」
「サッちゃん、ちょっと落ち着いて」
「落ち着いてないのは朔也のせいでしょ!それとこの女誰よー!!」
「えっ」
いきなり視線を向けられてドキリとする。す、すごい目力。迫力がありすぎる。
「えっと、だからこの子はつまり⋯⋯昨日会ったばっかりで」
「はあ?じゃあこの女が昨日一緒にいた女なの!?」
「待って。聞こうと思ってたんだけど、そもそも何で俺が昨日女と歩いてたとか知ってんの?」
「それはその無駄に目立つ顔のせいでしょー!私が聞かなくても、朔也がどこに誰といたとか色々友達が言ってくんの!それより話逸らさないでよねー!」
えっと⋯⋯これは何?痴話喧嘩?
何を考えてるかわからないという印象だった朔也さんが明らかに狼狽えてるから、意外すぎてびっくりしてしまう。
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