星のかけら

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 真っ黒、というよりは紫。そんな夜空を僕は見上げていた。転々と光る星々を眺めていると少し眠くなってくる。虫がコロコロと鳴いているのもまた心地良い。  今日学校で、友達がこんな話をしていた。僕は仲間はずれだから会話には参加できないけれど。 「今日流星群が来るらしいよ」 「え、本当?何時くらいに来るの」 「夜の十時から朝の一時くらいまで」 「じゃあ俺たちも少しくらいは見えるね」  僕はその会話を聞いて、密かに口元を緩めた。  何もすることの無い夜。その暇つぶしになる。  いつも、家の近くの原っぱで夜空を眺めているけれど、時々飛行機の光がチラチラと横断していくだけで、何も面白いことなんて無い。   でも、今日は流れ星が見られるかもしれない。  「見られるかもしれない」それだけでいい。少しでも期待できる物があれば、いつも眺めている空だって姿が変わる。
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