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ふたりの心
3年生になり、私たちにはさらに後輩が増えた。
1こ下も可愛かったけど、 2こ下もかなり可愛い。なんていうか、若い。ぴちぴちだ。
相変わらず美形揃いの男バスは女の子たちにきゃあきゃあと騒がれている。
その中でも、
「あ、あの…っに、西野先輩!」
純平はますますモテた。
部活見学でザワザワとした体育館。聞こえた女の子の声に勢いよく振り返る。
そこには男バスのマネージャー希望の女の子たちに囲まれた純平。
「(…西野って、慣れん)……純平でええよ」
「っきゃーっ!!」
この学校では純平が『純平』と名前で呼ばれるのが当たり前なことを知らない女の子は嬉しそうに騒いだ。
頬を染めてさらに純平に詰め寄る。
だんだんムカムカしてきて、恨みがこもった視線を向けてしまう。
「マネージャー希望したいんですけど!」
「ええけど。顧問厳しいけん、キツイと思うで」
純平の独特でなまった喋り方に、もう後輩たちはメロメロだ。
バッシュを履きながら話す純平にチラリと視線を向けられ、全員ノックアウト寸前。
純平の流し目は凶器だ。
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