憧れの上司

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わたしの呟きに「ああ月森さん、」と紗菜が反応する。 「うちらの2期上の先輩でね、このプロジェクトでは忍の次に若いんじゃないかな。 相当優秀らしいよ」 「そうなんだ!わぁ憧れちゃう」 「単純ね。 でも、既にお子さんがいるみたい。 なんでもシングルだそうで… お子さんを理由に、最初はプロジェクト入りを断っていたそうだから。 残業、休日出勤なしを条件に承諾したそうだよ。 そうまでして欲しいと思われるのはすごいよね」 恐るべし、総務部の紗菜の情報網。 且つ、滅多に人を褒めない紗菜の言葉が太鼓判となり、わたしの中の彩葉さんへのリスペクトは益々募った。 しごできで、シングルマザーでお子さんとの時間も大切にされてて。 そんなスーパーウーマンと一緒にお仕事出来るなんて! ―――そして、プロジェクト開始早々から「彩葉さん、彩葉さん!!」と忠犬ばりに懐きまくり、今に至る。
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