発熱

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「み、湊・・?」 「俺の前で無理すんなよ」 耳元で感じる少し掠れた声が、鼓膜をくすぐる。 「・・私、そんなに無理してるように見える?」 「見えるからこうしてるんだろ。朝からずっとだ」 あの話を聞いてから、ひたすら私を支配していたのは凪さんの存在だった。 私にとってそれはそれは大きな存在であり、今の私の”絶対”でもある。 知れば知るほどに、私は揺れる。 「・・ありがとう。でももう大丈夫だよ。ちょっとびっくりしただけ」 「・・本当か?」 「うん」 小さなため息混じりに離れていく温もり。 少しの名残惜しさ。
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