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湊は店の奥から視線を外さない私を一瞥してため息を吐く。
「・・だから言いたくなかったんだよ。
でも勘違いするな。最近はやってねぇ。
近付いてくる女は後を絶たねぇが、のらりくらりかわしてるらしい」
「最近って?いつから?」
「さぁな」
「・・オーナーになると、そういうサービスもしないといけないの?」
ー・・《サービス》だって思いたいのはきっと私の方。
「んなわけねぇだろ。兄貴が面倒になったら、一晩という約束でやってやる。そしたらもうその女は寄って来なくなる。
《もしかしたらもう一度》とかそういう淡い期待で店に通い続けるやつもいるがな」
ー・・それって、面倒になったら誰とでもするっていうこと?
凪さんは、それでいいの?
それで、満足なの?
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