第1章

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リビングから楽しそうな声が聞こえる中、一人で食べていた。 中学生になった時一人で料理できるようになったので、家政婦さんに私のお世話はもう大丈夫と伝えた。 夜はあえて時間をずらして食べるか、外で済ますことが多い。 朝は平日は家で食べるけど、パンにジャムだけぬってすぐ自分の部屋に戻る。 居ても意味無いし。 さっき美羽が言っていた、財閥のパーティー。 もちろん、1回も出たことない。 なので、財閥界の人は私の顔をしらない。 まぁ、いいんだけどね。 行っても楽しくなさそうだし。 家族で出かけた記憶もない。 まぁ、私を除いてなら沢山あるだろうけど。 あ、ヤバい。 学校行かないと。 時計を見ると、そろそろ出ないと遅刻しちゃう。 私の通ってる高校は、幼児舎から高校までのエスカレーター式で政財界が通う名門私立。 みんなお金持ち。 私と美羽は、そこに通ってる。 兄も通っていた。 今は、財閥に勤めてる。 ほとんどの人が、車で送迎される。 もちろん、美羽もね。 けど、私は1人で歩いていく。 小さい頃は、なんで双子なのにこんなに扱いが違うんだろうって、毎日思っていた。 今は、そんなの気にしてないけど。
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