第1章

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過去に怯えなくていいの? 「美桜。俺たちと一緒にいろ。今までの過去なんか忘れて、色んな楽しい思い出作ってやる。お前を必要としてるんだ」 私を…必要としてる…? 「ほん、とに?」 「あぁ」 「ヒック、ううっ…」 私は泣いた。 本当に必要としてくれるか分からない。 けど、私を必要って言ってくれた。 何故か來斗の言葉は、信じれた。 「落ち着いたか?」 「う、うん」 昨日から來斗の前で、何回泣いてるんだろ。 「で、美桜は出ていって、どこ行くつもりだったんだ?」 「とりあえず、ホテルに行こうかなって…。住む所は、それから考えようかなって」 「ホテルなんか住まなくていい。あそこに住めばいい」 「けど、私部外者だし」 「部外者じゃねぇだろ。仲間だろ。あそこの事は、総長の俺が決める」 「けど…」 「決定な」 勝手に決まってしまった。 本当にいいのかな…? 「で、制服はどうするんだ?」 「今日はもういいかなって。月曜日学校行った時に買うよ。とりあえず必要最低限の物だけ買いに行こうかなって」 「じゃあ、とりあえずそれ買いに行くぞ」 「え、ちょっ」 來斗が私の手を引っ張って、歩き出した。 4人も後ろからついてきた。
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