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「着いたよ。
ここで、少し早めのランチをして行こう」
車が停まったのは、見晴らしの良い広い畑の一角にある、開放的でお洒落なレストラン。
「農家レストラン、て聞いたことあるかな。
ここは、うちの会社と提携している契約農家が経営しているんだ。
この農場で採れた新鮮な野菜と、自家製のベーコンやソーセージがとびきり旨くてね。
瑠花に一度食べさせたいって思ってたんだ」
「わぁ、、話聞いてるだけで美味しそう!
でも、うちの会社、って…」
「ああ、」と翔哉。
「食べながら話そうか。
今日は瑠花に、俺のことをもっと知ってもらうんだからな」
そう私に微笑んで、肩を抱き、レストランへエスコートしてくれる。
そんなさりげないスマートさも、さすがだ。
店内に入った途端、「あれっ、ボス!?」
びっくりしたように目を丸くする店員さん。
黒崎さんのような、見た目は可愛い系の男の子だ。
「……へぇーーーー」
私をジロジロと見て、その後揶揄うような表情を翔哉に向けた。
「こら、敬斗」
翔哉が、彼の額を軽く小突く。
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