552人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前、誰?気安く名前呼ぶの、やめてくれる?」
そう言って再び背を向けて足を進めた彼の後を─…それ以上追うことは出来なかった。
ただ、、
エレベーターが来るのを大人しく待っている彼を見て…先程、下に降りていった付き添いの男性のことを思い出した。
御手洗にでも行っていたのだろうか…?どうやら旺司くんの方が置いていかれてしまったようだ。
───これは、お伝えするべき?
付き添いの男性は、先に降りていきました。って一言でも声をかけた方がいい?
迷っているうちにエレベーターが戻って来てしまったみたいで、扉が開いた。その中へ彼が足を踏み入れたのを確認したところで……
弾かれるようにして駆け出し、扉を閉められる前に同じエレベーターの中へ乗り込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!